ナン (ナーン)

ナンのカロリーは、1枚（100g）あたり257kcalです。この数値は、市販されている焼き上げ後に冷凍保存されたナンの分析値をもとにしています。一般的なインド料理店で提供されるナンはサイズや厚みが異なるため、実際のカロリーはやや前後します。

ナンとは、インドや中東で広く食べられている発酵パンの一種です。小麦粉に牛乳やヨーグルト、バターを加えてこね、発酵させた生地をタンドールと呼ばれる焼き窯の内側に貼りつけて焼き上げます。高温で一気に焼くことで、外側はパリッと香ばしく、内側はふんわりとした柔らかい食感になります。見た目はチャパティに似ていますが、チャパティは発酵させず、ナンは発酵させて焼く点が異なります。

ナンのPFCバランスは炭水化物とたんぱく質が多く、脂質は比較的少なめです。炭水化物のうち糖質が大部分を占め、主なエネルギー源は小麦粉に含まれるでんぷんです。ナンはエネルギー源としての役割が大きい食品です。ビタミンB1や葉酸、ナイアシンなどが含まれていますが、全体的にはビタミンやミネラルの量は控えめです。そのため、野菜カレーやスープ、豆料理などを組み合わせると、食事全体の栄養バランスが良くなります。

ナンはカレーと一緒に食べることが多く、主食として炭水化物とたんぱく質、脂質の組み合わせとしてバランスの取れた食事になります。ナンの食べ方やアレンジは多様で、カレーと合わせる定番のスタイルのほか、ナンに具材を挟んだサンドイッチや、チーズをのせて焼くピザ風のレシピなども人気です。また、蜂蜜やバターを塗ってスイーツ風に仕上げるなど、家庭で手軽に楽しめるのも魅力です。

ナンは日本でも人気があり、インド料理店の定番メニューとして提供されるほか、パン売り場や冷凍食品としても販売されています。家庭で作る場合は、強力粉を使い発酵を省略してフライパンで焼くレシピや、ミックス粉を使用して簡単に仕上げる方法もあります。手作りナンは発酵の有無や焼き方によって食感が変化し、さまざまなアレンジレシピに応用できます。