和牛肩ロース赤肉 (和牛牛肉肩ロース赤身)

和牛肩ロース赤肉は、和牛の背中側の前方、ネックとリブロースの間に位置する部位の赤身肉です。肩ロースの中でも脂肪がやや控えめな赤身部分を指しますが、和牛特有の筋間脂肪（霜降り）が比較的多く含まれており、赤身でありながら濃厚なコクと柔らかさを兼ね備えた部位です。
栄養成分としては、輸入牛の肩ロース赤肉が高たんぱく・低脂肪であるのに対し、和牛肩ロース赤肉は脂質が多めで、赤身肉であっても脂肪分が高い傾向があります。ただし、豚バラ肉と比較すると、たんぱく質は多く、脂質は少なめです。一価不飽和脂肪酸や亜鉛などのミネラルも豊富に含まれており、風味の良さとともに栄養価のバランスも持ち合わせています。
用途は非常に多彩で、ステーキや煮込み料理、すき焼き、しゃぶしゃぶ、炒め物など、幅広い調理に適しています。和牛肩ロース赤肉は加熱によって脂が溶け出し、料理全体に旨味が広がるため、さまざまなジャンルの料理で重宝されています。
レシピサイトでは、用途に応じてさまざまな料理法が紹介されています。薄切り肉では肉豆腐や牛丼など、家庭料理の定番として使いやすく、手軽に和牛の美味しさを楽しめます。厚切り肉ではグリルやビーフストロガノフなど、洋風の料理に適しており、焼き加減を調整することでとろけるような食感が得られます。かたまり肉では、ローストビーフやブルゴーニュ風煮込みといった本格的なレシピにも活用され、肉の持つ深い味わいを堪能できます。
また、肩ロース赤肉は部位の中でも肉質のバランスが良く、カットの厚さや火の通し方によってさまざまな表情を見せるのも魅力の一つです。特に煮込み料理では、じっくり時間をかけることで繊維がほどけて柔らかくなり、調味料との相性も良く仕上がります。調理法を工夫することで、家庭でもプロの味に近い一皿を楽しめる部位です。