エゴマ (えごま) ＜乾燥＞

えごまは「胡麻」と名がついていますが、実際にはシソ科の植物で、胡麻とは異なる種類です。葉や実の両方を食用にでき、シソと同じように調理に利用されます。種子には乾性油である荏の油（えのあぶら）が含まれており、これを抽出したものが「えごま油」として販売されています。えごま油は食用として家庭料理に使われるほか、業務用としても広く利用されています。
えごまの種子には、オメガ-3系脂肪酸やオレイン酸、ビタミンE、リノール酸、ポリフェノールといった成分が含まれており、栄養の面から注目されてきました。えごまの食べ方として代表的なのは、すりつぶした種を味噌に加えた「えごま味噌」で、甘みや香ばしさが料理にアクセントを加えます。また、キムチに種を混ぜ込むことで独特の風味が加わり、韓国料理ではよく用いられる方法です。他にも、えごまの種をクッキーや焼き菓子などに加えるレシピがあり、和菓子・洋菓子の両方で楽しむことができます。
葉の部分も人気があり、韓国料理では「えごまの葉漬け」やキムチに利用されることが多く、独特の香りと風味が料理全体の味わいを深めます。日本でも地域によってはえごまを特産品として栽培しており、えごま味噌やえごま油が地元の土産物として販売されています。用途が幅広く、和食・韓国料理・洋菓子などさまざまな料理に取り入れられているのがえごまの魅力です。

カロリーSlismの栄養素グラフからエゴマの栄養を分析すると、エゴマはビタミン、ミネラルともに、一食あたりの目安量に対して非常に多くの栄養素を含んでいることがわかります。特にビタミン類では、ビオチン、ナイアシン、葉酸などが一食あたりの目安量を大きく上回る量で含まれています。次いで、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB1などが豊富です。ミネラル類では、マンガン、銅、鉄、モリブデン、マグネシウム、カルシウムなどが一食あたりの目安量を大きく上回って含まれています。また、亜鉛も一食あたりの目安量を大きく上回っており、カリウム、リンも目安量に対して多く含まれています。その他の栄養素では、食物繊維が非常に豊富で、一食あたりの目標量を大きく上回る量が摂れます。塩分は極めて少なく、ほとんど含まれていません。