なまこ (ナマコ/海鼠)

生食用とされる「なまこ」は、主にマナマコが利用されており、成分値は分析データおよび成分表に基づいて決定されています。ナマコには「マナマコ」「赤ナマコ」「青ナマコ」「黒ナマコ」「茶ブリナマコ」など複数の種類がありますが、一般的に食用にされるのはマナマコです。黒ナマコは食用以外に化粧品や石鹸の原料として加工されることもあります。見た目に独特さがあるため苦手とする人もいますが、市場では丸ごとよりも切り分けて調理しやすい形で販売されていることが多いです。
ナマコはコリコリとした独特の食感が特徴で、加熱すると柔らかい食感に変わります。生食や酢の物にする際に食感が硬すぎると感じる場合は、ぬめりを取ったあと軽く湯通しして氷水に落とすと、程よい歯ごたえになります。
また、ナマコは中華料理でも高級食材として重宝され、中国では乾燥させた干しナマコの需要が非常に高く、国際的な取引によって国内価格も高騰している希少な食材のひとつです。なまこ酢のほか、煮物や炒め物、蒸し料理など和食・中華を問わず幅広い料理に活用されます。栄養面ではたんぱく質やミネラルなどが含まれており、海産物らしい成分を持っています。

【なまこの保存方法】

活なまこは冷やしすぎに注意しながら、冷蔵庫の野菜室で保存するのが適しています。冷水に浸けた状態で保存する方法もありますが、長期間は持たないためできるだけ早めに調理することが推奨されます。

【なまこのさばき方】

ナマコをさばく際は、まず塩をふりかけて表面のぬめりを取り、水でよく洗います。その後、両端を切り落とし、縦に包丁を入れて開き、中の腸を取り除きます。身についている薄い膜をはがしたら、用途に合わせて食べやすい大きさにカットして調理に使います。
取り出した腸は「このわた」の材料となるため、捨てずに利用すると良いとされています。