和牛もも肉赤肉 (和牛牛肉モモ赤身)

和牛もも肉赤肉は、和牛のもも部分の中でも上部の太い内側に位置する赤身の部位で、「内もも」と呼ばれる箇所です。脂肪が少なく赤身中心の肉質で、やや硬めですが、同じもも肉の外側部分よりは柔らかく、適度な噛みごたえがあります。肉のきめはやや粗めながらも均一で、厚みのある大きなブロック肉を取りやすいことから、ローストビーフなどの塊肉料理にも向いています。
刺身やたたきなどの非加熱調理から、焼肉、ステーキ、煮込み料理まで多様な用途があり、肉の旨みをダイレクトに味わえる食べ方が人気です。また、しっかり火を通す調理にも耐えられるため、煮込み料理やスープ、さらにはスライスしてしゃぶしゃぶなどにも応用できます。
栄養面では、高たんぱくかつ比較的低脂肪で、和牛の中ではヘルシーな部位とされていますが、輸入牛のもも赤身肉と比べると脂質はおよそ二倍以上含まれています。そのため、和牛特有のコクや旨味がしっかりと感じられるのが特徴です。さらに、エネルギー源となるビタミンB6や、体の調子を整える亜鉛も豊富に含まれており、味わいと栄養のバランスに優れた部位です。
レシピサイトでは、ローストビーフの焼き方に関して、下処理のポイントや内部温度の目安、休ませ時間などが詳しく紹介されており、プロのような仕上がりを目指せます。また、ビーフシチューに使用する場合は、赤ワインやブイヨンでじっくり煮込むことで肉がホロホロとほどけ、ソースと一体化した深い味わいを楽しめます。
なお、もも肉赤肉は価格も比較的安定しており、特別な日だけでなく日常使いにも取り入れやすい点が魅力です。調理の工夫次第でさまざまな料理に展開できるため、和牛の赤身を楽しみたい方にとっては非常に使い勝手のよい部位といえるでしょう。