とんぶり (畑のキャビア)

とんぶりは、ホウキギ（コキア）の実を脱穀し、加熱処理を施して作られる加工食品です。粒の大きさはおよそ1mmから2mmで、つやのある黒褐色の見た目がキャビアに似ていることから「畑のキャビア」と呼ばれています。国内では秋田県が唯一の産地で、地域の特産品として知られています。

とんぶりは味や香りがほとんどなく、無味無臭であるため、食べる際は調味料や他の食材との組み合わせが前提となります。最大の特徴はプチプチとした独特の食感で、噛むたびに軽やかな歯ごたえが楽しめます。

同量の他の食品と比べると食物繊維やビタミンK、ビタミンEなどが含まれていますが、大量に食べる食品ではないため、主に料理のアクセントとして用いられます。食べ方の例としては、醤油やポン酢で味を付けてご飯にかける、ほうれん草や大根おろしと和える、パスタやサラダに混ぜるなどがあります。また、冷奴や刺身の薬味、ドレッシングやソースに加えて食感をプラスする使い方も人気です。

保存は冷蔵が基本ですが、真空パックや瓶詰めにされた加工品は比較的日持ちするため、常備しておくと様々な料理に応用できます。秋の収穫期には新鮮なとんぶりが出回り、より弾力のある食感を味わうことができます。

カロリーSlismの栄養素グラフからとんぶりの栄養を分析すると、とんぶりはビタミン、ミネラルともに、一食あたりの目安量に対して特徴的に多く含まれる栄養素はありませんでした。ビタミン類では、ビタミンK、葉酸、ビタミンE、ビタミンAなどが含まれています。ミネラル類では、リン、カリウム、マグネシウムなどが比較的高めです。その他の栄養素では、食物繊維が目標量に対して少なめですが含まれています。塩分は極めて少なく、ほとんど含まれていません。