金目鯛 (きんめだい/キンメダイ)

キンメダイ（金目鯛）は深海に生息する白身魚で、脂が乗った柔らかな身が特徴です。煮付けや刺身、煮物、塩焼きなど幅広い料理に使われ、家庭料理から高級店まで多くの場で親しまれています。鯛と同様に祝いの席で提供されることも多く、見た目の華やかさから縁起物として扱われています。「キンキ（キンキン）」と混同されることがありますが、体の赤さや高級魚という点が似ているだけで別種の魚です。旬は冬とされていますが、養殖や冷凍技術の普及により年間を通じて脂のりが安定しています。生の切り身だけでなく、開きや干物としても流通し、家庭用や業務用として需要があります。身にはたんぱく質などの栄養も含まれています。

名前の由来は大きく目立つ金色の目にあります。
この特徴的な目は深海という暗い環境で光を取り込みやすくするために発達したもので、生態的な適応の一つです。丸く大きな目は市場などでも識別しやすく、見た目の特徴として知られています。

主な産地として知られるのは静岡県下田市です。
水揚げ量が多く名産として知られており、煮付け用としての評価が高いです。千葉県や高知県などでも漁獲され、日本各地の漁港で取り扱われています。産地によってサイズや脂のりに違いがあり、料理人が用途に応じて選ぶこともあります。

鮮やかな赤い体色は料理の盛り付けにも活かされます。
見た目の美しさから、おもてなし料理や和食のコース料理などで重宝されます。姿煮や切り身料理のほか、寿司や鍋料理にも利用され、彩りを加える食材としても評価されています。