豆腐 (絹ごし豆腐/絹豆腐/絹漉豆腐/とうふ)

絹ごし豆腐は、大豆を原料としたなめらかな食感が特徴の豆腐で、日本の食卓で広く親しまれています。作り方は木綿豆腐と似ていますが、途中の工程に違いがあります。まず大豆を水に浸して柔らかくし、すりつぶして細かいペースト状にします。その後、煮て豆乳を搾り出し、豆乳ににがりを加えて固めます。木綿豆腐は固まったものを布で包んで水分をしっかり抜きますが、絹ごし豆腐は布で濾さずにそのまま容器に流し入れ、冷やして固めるため、より柔らかく口当たりのよい仕上がりになります。

絹ごし豆腐は植物性たんぱく質を含む食品であり、口に入れるとつるんとしたなめらかさが感じられます。水分量が多く木綿豆腐よりもやわらかいため、冷奴や汁物など、素材の食感を楽しむ料理に向いています。

絹ごし豆腐一丁のカロリーは、1パック300g（約1丁）あたり168kcalです。一般的に絹ごし豆腐は木綿豆腐より水分が多いため、同じ重さでもカロリーはやや低めになります。豆腐一丁の重さは300gから400g程度で、市販品によって差があります。

絹ごし豆腐にも大豆由来のイソフラボンが含まれていますが、通常の食生活で取り入れる程度であれば、特別に制限する必要はありません。毎日の食事に取り入れる際には、一丁を必ず食べる必要はなく、献立や調理法に応じて調整するのが一般的です。

絹ごし豆腐は調理の幅が広く、冷奴としてそのまま食べるほか、味噌汁や鍋物に加えると豆腐のなめらかさを活かした料理になります。炒め物や煮物に使うと形が崩れやすい一方、スイーツの材料として使うと軽やかな仕上がりになるのも特徴です。地域によっては絹ごし豆腐を使った郷土料理もあり、和食だけでなく洋風や中華風のレシピにも応用されています。