とうもろこし (トウモロコシ/スイートコーン) ＜生＞

とうもろこし1本の重さは約300gで、そのうち食べられる部分（粒）は150g。これだけでカロリーは134kcalになります。とうもろこし100gあたりのカロリーは89kcal。全体の半分が食べられない部分なので、1本を測るときは食べられる部分の重さを考えるといいです。この数値は、主にバイカラー種（黄色と白色の粒が混じった品種）を基準としたものです。

とうもろこしは炭水化物が多く含まれ、エネルギー源として優れています。また、たんぱく質も一定量含まれており、脂質は少なめです。栄養素のバランスをグラフ化すると、主に炭水化物に比重が置かれる三角形のような形になります。ビタミン類では、葉酸やナイアシンが比較的豊富に含まれている一方、ビタミンDやビタミンB12は含有量が少ないため、これらの栄養素を摂取したい場合は、魚類など他の食品と組み合わせると効果的です。たとえば、スモークサーモンや鮭などはビタミンDやB12の供給源として適しています。

調理方法も幅広く、塩茹でや焼きとうもろこしといった定番のほか、電子レンジを使えば短時間で加熱調理が可能です。コーンスープやコーンバター、サラダの具材としても重宝され、ラーメンのトッピングにも用いられています。採れたてのとうもろこしであれば、生のままかじっても甘みを感じられるほど鮮度が高い場合がありますが、食中毒を避けるためにも加熱するのが一般的です。

日本国内では、とうもろこしの生産量の約40%以上を北海道が占めており、特に6月から9月にかけてが出荷の最盛期となります。中でも8月から9月は、北海道産のとうもろこしがもっとも多く出回り、風味も豊かになる時期です。夏祭りや観光地では、屋台で焼きとうもろこしが販売されるなど、夏の風物詩としても親しまれています。代表的な品種には、「ゴールドラッシュ」「ピュアホワイト」「ドルチェドリーム」「味来（みらい）」などがあり、それぞれ糖度や粒の色、食感に個性があります。