ペペロンチーノ (ペペロンチーノパスタ)

ペペロンチーノは、スパゲッティを使ったイタリア料理の一種で、「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」とも呼ばれます。この料理は、オリーブオイル（アーリオ）、にんにく（オーリオ）、唐辛子（ペペロンチーノ）を使ったシンプルな味付けが特徴的です。パスタを茹でる時間に加えて、にんにくと唐辛子をオリーブオイルで加熱し、茹で上がったパスタと絡めるだけで簡単に作れます。オリーブオイルににんにくの風味と唐辛子の辛味を移す乳化の工程が、美味しさを決める重要なポイントとなります。

ペペロンチーノは、風味を出すためにオリーブオイルをたっぷり使うことが多いため、高カロリーな料理となりがちです。大さじ1杯のオリーブオイルを使用する場合でも、その脂質によってカロリーは高くなるので注意が必要です。しかし、オリーブオイルはオレイン酸を主成分とする不飽和脂肪酸を含んでおり、風味だけでなく、料理に滑らかさやコクを与える役割も担っています。

カロリーを抑えたい場合は、パスタの代わりにしらたきや糸こんにゃく、あるいは低糖質のパスタを使い、オリーブオイルを控えめにして作ることができます。また、具材にはキノコ類を多めに使うなど、ノンオイル調理で加熱してから少量のオリーブオイルと和えることで、カロリーを抑えることも有効です。キノコ類は食物繊維やビタミンDなどの栄養素が豊富で、ボリュームを出しつつ栄養バランスを整えるのに適しています。

ペペロンチーノには、生ハムやパンチェッタをトッピングするレシピや、酒の肴に適した枝豆ペペロンチーノ、キャベツを加えたバリエーションなど、アレンジレシピも多数存在します。パスタ料理ではないですが、唐辛子とオリーブオイルとガーリックを中華麺に絡める焼きそば版のペペロンチーノも、ジャンルを超えた人気があります。仕上げにパセリや粉チーズを振ることで、さらに彩りや風味を加えることができます。

ペペロンチーノはシンプルながらも、唐辛子の辛味がアクセントとなり、オリーブオイルの風味が食欲をそそります。イタリアンレストランなどでも定番のメニューであり、自宅でも手軽に作ることができます。そのシンプルな構成ゆえに、使用するにんにくやオリーブオイルの質、塩加減が味を大きく左右する、奥深い料理です。