マラサダ (マラサダドーナツ)

マラサダは、イースト菌で発酵させた生地を油で揚げ、仕上げにグラニュー糖をまぶして作る菓子です。外側は香ばしく、中はふんわりと柔らかい食感が特徴で、素朴ながらも満足感のある味わいが楽しめます。
その起源はポルトガルにあり、現地では「マラサダドーナツ」とも呼ばれる伝統的な揚げ菓子です。分類としてはイーストドーナツに属し、パンのような発酵生地を使用するため、ケーキドーナツとは異なる軽やかな口当たりがあります。ドーナツの一種として世界的に広く親しまれています。
ハワイに伝わったマラサダは、移民によって持ち込まれた後に広まり、現在では観光客や地元の人々に人気のスイーツとなっています。ハワイではプレーンなものに加え、カスタードやチョコレート、クリームを詰めたアレンジが一般的で、スイーツショップやベーカリーで定番として販売されています。
日本でもマラサダは注目を集めており、専門店のほか、コンビニエンスストアでも気軽に購入できるようになっています。特にレジ横のホットスナックとして販売されるものは、揚げたてに近い温かさが楽しめるほか、別添えのグラニュー糖を自分で振りかけて仕上げるタイプもあり、好みの甘さに調整できるのが魅力です。
マラサダの材料は小麦粉、卵、砂糖、バター、イーストなどで構成されており、基本はシンプルですが、発酵や揚げ加減によって味わいや食感が大きく変わります。表面にシナモンシュガーをまぶしたものや、粉砂糖を使ったアレンジもあり、バリエーション豊かです。
家庭で作る場合は、生地をこねて発酵させる時間が必要ですが、揚げたての温かさとふんわり感は格別で、食卓やおやつの時間を華やかにしてくれる一品です。