みつ豆 (フルーツみつ豆/フルーツみつまめ)

みつ豆は、赤えんどう豆や寒天、白玉もちなどを組み合わせて作られる日本の伝統的な甘味です。涼やかな見た目とさっぱりとした味わいが特徴で、夏の甘味処では定番の一品として親しまれています。基本は豆と寒天を器に盛り付け、仕上げに蜜をかけて味わいます。

蜜は黒蜜や白蜜（砂糖と水で作ったシロップ）がよく用いられます。黒蜜は濃厚でコクのある甘さを加え、白蜜はすっきりとした上品な甘さを添えます。蜜をかけることで素材の風味が引き立ち、より満足感のある味わいになります。好みによっては両方を使い分ける楽しみ方もあります。

みつ豆に似た和菓子として広く知られているのが「あんみつ」です。両者の違いは餡の有無にあり、みつ豆にこしあんや粒あんを加えたものをあんみつと呼びます。さらに白玉やアイスクリームを添えるなど、現代では多様なバリエーションが楽しめる甘味となっています。

市販品は缶詰やカップ入りで販売されており、家庭でも手軽に楽しむことができます。自宅で作る場合も寒天を固め、赤えんどう豆を加えるだけと比較的簡単です。季節感を出すために、みかんやさくらんぼ、もも、キウイなどのフルーツを加えたり、抹茶やきな粉をトッピングしたりと、好みに合わせて自由にアレンジすることができます。

みつ豆は素朴ながらも彩り豊かで、見た目の美しさも魅力のひとつです。夏の涼味としてはもちろん、季節の食材を加えて一年を通して楽しむことができ、古くから和菓子屋や甘味処で愛され続けています。みつ豆をベースに餡子や白玉、アイスクリーム、黒蜜を加えるとあんみつとなり、より華やかで満足感のある一品に仕上がります。