そば (蕎麦/ソバ)

蕎麦は主成分が炭水化物であるため、1人前あたりのカロリーは高めですが、具材や調理法を工夫することで全体のカロリーを抑えることができます。油揚げや天かすなど脂質を多く含むトッピングを避け、刻みネギ、海苔、大根おろしなどの薬味を組み合わせると、カロリーの低い蕎麦メニューとして楽しめます。ざる蕎麦や盛りそばは、同じ量のご飯やうどんよりもカロリーが低い傾向があり、軽めの食事に適しています。

蕎麦にはビタミンB1、ビタミンE、ナイアシン、葉酸、パントテン酸などのビタミン類や、銅、鉄、マグネシウム、リン、マンガンなどのミネラルが含まれています。これらの栄養成分は、うどんやご飯と比べてやや多く、たんぱく質の含有量も高いのが特徴です。特にたんぱく質と糖質のバランスが良く、カロリー計算の際には主食の中でも比較的カロリーの低い食品として扱われます。

蕎麦は茹でる前と後でカロリーが異なり、乾麺100gを茹でると重量が約2.6倍になります。乾麺のままではエネルギーが高く見えますが、茹でた後は水分を含むため、1人前あたりのカロリーは抑えられます。これは蕎麦、うどん、ラーメン、そうめんなどの麺類に共通する特徴です。また、十割蕎麦はそば粉100％で作られ、たんぱく質や食物繊維を多く含みます。一方、八割蕎麦や更科蕎麦などは小麦粉を加えており、食感や風味が異なります。

蕎麦はそば粉に小麦粉や山芋などの「つなぎ」と水を加えて練り、伸ばして細く切ることで作られます。手打ち蕎麦は香りや食感に優れ、人気の高い製法です。定番の食べ方には、冷たい「ざる蕎麦」「盛りそば（せいろ）」、温かい「かけそば」や「天ぷらそば」「山菜そば」などがあります。さらに「とろろそば」や「カレー蕎麦」などのアレンジも多く、季節や好みに応じて選べます。

また、蕎麦を茹でた後に残る「蕎麦湯（そばゆ）」には、そば粉に由来する成分が溶け出しており、香ばしい風味があります。蕎麦湯はそのまま飲むほか、味噌汁や煮物の出汁、スープ、鍋料理に利用でき、再利用することで食品ロスの削減にもつながります。さらに、蕎麦粉を使ったクレープやガレットなどの洋風アレンジも広がっており、和食からカフェメニューまで幅広く活用されています。