桃 (もも/白桃)

桃は水分が多くみずみずしい果物で、やわらかな甘みとほどよい酸味が特徴です。果肉の色や食感は品種によって異なり、白桃や黄桃などさまざまなタイプがあります。

100gあたりに含まれる糖質量は、柿やぶどうのおよそ半分程度で、スイカやグレープフルーツとほぼ同じです。食べ切りやすいサイズ感もあり、家庭用だけでなく加工品にも利用されています。

「ネクタリン」は桃と同じバラ科モモ属に分類される果実で、皮がなめらかで酸味が強いのが特徴です。一方、「スモモ」はバラ科サクラ属に属し、桃とは別の果物です。
桃は皮と種を除いてそのまま食べられるほか、ピーチタルトや桃ゼリー、スープ、ジュースやシェイクなど、幅広い料理やスイーツに利用されています。コンポートや缶詰として加工されることも多く、年間を通して流通しています。

収穫後の桃は冷蔵庫で長時間冷やすと風味が落ちやすいため、常温で保存し、食べる直前に冷やすのが適しています。また、追熟によって香りや甘みが増すため、購入後すぐに食べず少し置いてから味わうと風味が引き立ちます。熟度の見極めには香りや柔らかさが目安になります。

桃の種は硬く殻に包まれているため、取り除く際は注意が必要です。近年では種離れが良い「離核性」の品種や、カットしやすさに配慮した改良品種も登場しており、調理や加工がしやすくなっています。家庭用だけでなく業務用にも使いやすい品種が増えています。

主な産地は山梨県、福島県、長野県などで、地域ごとに特色ある品種が栽培されています。特に山梨県の白桃は有名で、上品な甘さと柔らかい果肉が人気です。福島県や岡山県にもブランド品種があり、贈答用として扱われることもあります。