天津飯 (天津丼)

天津飯は、日本発祥の中華料理の一種です。ご飯の上に蟹肉（またはカニカマ）などを具材としたふわふわの卵焼きをのせ、その上から醤油ベースのトロミのある甘酸っぱいあんかけをかけた料理です。一般的には、黄色いふんわりとした卵が特徴的で、卵の口当たりが柔らかく、ご飯との相性が良いことから、中華料理店の定番メニューとして親しまれています。

天津飯のカロリーは、ご飯の量、使用する具材の種類（豚肉や野菜の有無）、調理法、そしてかけるあんの量や味付けによって大きく異なります。特に、ご飯を大盛りにしたり、卵を油で多めに炒めたりするチャーハン風の天津飯は、カロリーが高くなる傾向があるため、摂取量に注意が必要です。

栄養素としては、主要なエネルギー源である炭水化物（ご飯）に加えて、良質なたんぱく質（卵）を摂取できるのが特徴です。また、あんに含まれる片栗粉などのデンプン質は、消化吸収の過程でブドウ糖に分解されます。さらに、あんかけには具材としてタケノコやネギなどの野菜が用いられることもあり、これらがビタミンや食物繊維を補給します。

天津飯は、全国的に広く食べられており、様々なアレンジがされたレシピや店舗独自のメニューもあります。一例として、大阪王将では「ふわとろ天津飯」と称した、卵のトロトロ感を強調したメニューや、麻婆豆腐風味の「ふわとろ麻婆天津飯」が提供されています。

また、天津飯のレトルト食品も多数販売されており、自宅でも手軽に作ることができます。レトルト食品の場合、カロリーや栄養成分は商品によって異なるため、栄養表示を確認することが大切です。

天津飯の歴史は諸説ありますが、中国の天津市を発祥とする説がかつては広く信じられていましたが、実際には前述の通り日本発祥の中華料理で、中国本土では「天津飯」というメニューは一般的には存在しません。現在では、中華料理店やファミリーレストラン、中華チェーン店などで広く提供され、庶民的な中華料理の代表的な一品として親しまれています。