ひつまぶし (鰻のひつまぶし/ウナギ櫃まぶし)

ひつまぶしは、愛知県名古屋市の郷土料理として広く知られる、鰻（うなぎ）の蒲焼きを用いたご飯料理です。細かく刻んだ鰻の蒲焼きをご飯にまぶして食べるのが特徴で、その独特の食べ方から名古屋めしの代表格として全国的にも人気があります。

ひつまぶしの鰻は、蒸してから焼く関東風とは異なり、蒸さずに地焼き（焼く工程のみ）で仕上げ、濃厚なタレ（醤油、みりん、砂糖など）を付けて香ばしく焼き上げるのが一般的です。この蒲焼きをおひつに盛ったご飯にのせ、お茶碗によそい、三段階に分けて味の変化を楽しみながら食べるのが伝統的な作法です。

食べ方は、まず一杯目は鰻とご飯の本来の味をそのまま楽しみます。二杯目は、ネギやわさびなどの薬味を加えてさっぱりと味の変化を楽しみます。そして三杯目は、熱いの出汁（または煎茶）をかけてお茶漬けとしてサラサラと締めくくります。最後の四杯目は、最も気に入った食べ方で食べるのが粋とされています。

ひつまぶしは、ご飯の量が多いうえに、鰻の蒲焼きのタレに砂糖が多く使われていること、鰻自体が脂質を多く含む食材であることから、カロリーは高めになる傾向があります。その分、タンパク質や脂質が豊富で、満腹感も得られるスタミナ料理です。家庭でカロリーを抑えたい場合は、市販の蒲焼きのタレの使用量を調整したり、ご飯の量を少なめにしたりといった工夫ができます。

カロリーSlismの栄養素グラフからひつまぶしの栄養を分析すると、ひつまぶしは、炭水化物を主なエネルギー源とし、たんぱく質、脂質を比較的多く含んでいます。ビタミン類では、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB12などが比較的高く含有されています。ミネラル類では、ヨウ素、モリブデン、セレンなどが比較的高く含有されています。ヨウ素は一食あたりの目安量を大幅に超えるため、過剰摂取には注意が必要です。コレステロールは目標量を大きく超えるため、過剰摂取には注意が必要です。塩分も目標量を大きく超えるため、過剰摂取には注意が必要です。食物繊維は目標量に対して少なめです。ひつまぶしは、特にビタミンC、ビオチン、葉酸などのビタミンが不足しがちです。これらの不足しがちな栄養素を補うためには、野菜、きのこ類などを加えた副菜を組み合わせることがおすすめです。